【書評】仮想通貨革命---ビットコインは始まりにすぎない

 

仮想通貨革命---ビットコインは始まりにすぎない

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面白かったです。

気になった部分を抜き出しました。

 

ビットコインの影響を一文で表す

送金コストがきわめて低いため、これまで不可能だった経済活動が可能となる。他方で、決済制度や通貨制度、ひいては国家の存立基盤にまで重大な影響が及びうる。
 

ビットコインのメリット

現在の送金コストは、先進国でもそう金額の2~3%だが、これがゼロに近くなることの効果は、きわめて大きい。その一つは、マイクロペイメントだ。これが実現すれば、従来はできなかったことが可能になる。
 

インターネットのマネタイズ方法が変わる

最も明白な例は、コンテンツの有料化である。100円未満の課金が可能になれば、コンテンツを切り売りできるようになるだろう。そうなれば、広告以外の収入源を得られるようになり、バナー広告は一掃できる。

 

通貨革命も世界を変える

インターネットは実現し、普及し、そして世界を大きく変えた。それと同じことが、いま通貨の世界で起ころうとしているのである。
 

ちゃんと事実を知ること

重要なのは、ブロックチェーンを用いる送金方法に大きな将来性があることを認識し、運営主体や供給スケジュールについて現在の仕組みを改善することである。日本の多くの論者がいうように、「こんなものは、放っておけばすぐ駄目になってしまう」として無視すればよいというもでは決してない。通貨の世界に全く新しい技術が登場し、従来の仕組みが基本的な見直しを迫られていることは、間違いない事実なのである。
 

リップルの利点

リップルは送金機能に焦点を絞っている。入り口・出口では、通常の通貨を用いることができる。そして、送金コストが非常に低い。つまり、現実の通貨と共存しうるわけで、その意味でビットコインより使いやすい。
現在の社会は、取引の大部分がドルや円で行われているが、リップルはそうした状況にすぐに溶け込める。それに対して、ビットコインは受け入れ店舗がないと価値がなくなる。
信頼できるゲイトウェイが増えてくれば、銀行を経由する現在の送金・決済システムを簡単に代替してしまうのではないだろうか?それによって、送金の世界は大きく変わるだろう。とくに国際送金が大きく変わるだろう。これは現状ではコストがかかり、不便だからだ。こうした事態に対応するため、銀行がゲイトウェイになることもあるかもしれない。
また、ビットコインと必ずしも競合するわけではなく、補完しうる。もっとも、リップルが広く使われるようになれば、ビットコインは不要になるかもしれない。その意味では、ビットコインの強力なライバルである。
 

ビットコインの通貨以外の未来

ビットコイン取引対象の第二の方向は、「スマート・プロパティ」と呼ばれるものだ。これは、自動車や電気製品などの耐久消費財や不動産などの所有権移転をビットコインのシステムで行おうとするものだ。
 

そしてプラットフォーム

潜在的な発展の可能性を考えれば、評価は別のものになる。とくに、管理者がいなくとも経済的な取引が可能になったことの評価だ。そして、この技術がさらに発展するとの認識だ。
これがコンピュータ・サイエンティストの視点だが、その視点から見れば、ビットコインという名の通貨が成功するかどうかは、あまり重要ではない。それより重要なのは、このシステムを通貨以外の対象に拡張しうるかだ。「ビットコインは通貨ではない。プラットフォームだ」と言われるのは、そうした意味である。
 

インターネット同様、初めは過小評価される

インターネットの場合と同様のことが、歴史上、何度も繰り返されている。新しい技術が登場したとき、その経済的意義が過小評価されるのである。
電話がその典型例だ。
 

誰が邪魔をするのか

ビットコインの使用は最終的にどこまで広がるだろうか?eコマースでの支払いや国際送金だけでなく、国内でも支払い手段としてビットコインが広く使われ、円やドルが駆逐された世界は、ありうるものだ。なぜなら、送金コスト、安全性、使いやすさ等々の点で、ビットコインの方が優れているからである。
普及を妨げるのは、主として社会的・経済的な要因だ。とくに、これによって不利になる社会的勢力の抵抗だ。

 

通貨革命は大きな影響を与える

いま仮想通貨革命によって、「通貨」という経済の基本構成要素が変わろうとしているのである。それは、これまでのIT革命と同様の、あるいはそれ以上の影響を産業構造に与えるだろう。
 
ビットコインによって最も大きな影響を受けるのは、金融機関である。