【書評】USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門

USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門

森岡 毅

 

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この本は、前作の「USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか? 森岡 毅」と比べて、より実践的な内容になっています。

前作が小説だとすれば、これはマーケターとしてのノウハウ本に近いと思います。

 

そして、より読んでマーケターとしての実りが多い本はこの本です。

面白いのですが、一般の人は読まないでいいかと思います。

 

マーケター、コンサルタントの方にはオススメです。

気になった点を引用しています。

 

気になった文章まとめ

 

会社の進むべき方向を見極める頭脳としての存在、企業の軍師ともいうべき「マーケター」の最初にすべき最重要な役割は「どう戦うか」の前に「どこで戦うか」を正しく見極めること。そして正しい方向へ会社を無理やりにでも引っ張っていくことだと、私は考えています。

 

値下げして個数を伸ばすことは誰にでもできるのですが、一流のマーケターに要求される仕事は、値下げしながら個数も伸ばすことです。単価と個数の両方を上げて、会社を往復ビンタで儲けさせることです。仮に単価を2割も伸ばすことに成功すると、1.2×1.2=1.44と、44%も売上金額を伸ばすことができます。実現すれば夢のようですが、これをやり遂げるには1つしか方法がありません。

先にブランド価値を顕著に高めておいて、価格弾力性をできるだけ小さくしておくことです。

 

 

マーケティングがなぜその役割を担うのかと言えば理由は1つしかありません。マーケターは消費者理解の専門家だからです。マーケティングが特別に偉いわけではないのです。マーケーターは消費者の代理人なのです。マーケターは個人的な好みであれこれコメントをしてはいけません。あくまでもターゲットにしている消費者たちがどう感じるかを念頭に、問題点があれば指摘しなくてはいけないのです。そうやって努力の主賓を絞ってでき上げていくエンターテイメントは、どうやって売るかをマーケティングが最初から計算していますから、次からにヒットするようになっていたのです。

 

広告の唯一無二の目的は、その企業のブランド価値を向上させて売上を伸ばすこと。

 

重要なことは、「目的→戦略→戦術」の順番で考えることです。その方が効率がいいからです。最初に目的を明確にすることが何よりも重要。戦略は目的達成のために存在するので目的が変われば全ての戦略はやりなおしになります。そして戦術よりも先に戦略を明確にすることです。

 

マーケティングでは戦略的思考がこのように当てはまります

目的:OBJECTIVE

目標:WHO(ターゲットは誰か?)

戦略:WHAT(何を売るのか?)

戦術:HOW(どうやって売るのか?)

 

 

マーケティングフレームワークとは、必ず「戦況分析→目的→WHO→WHAT→HOW」の順番で考えていく「型」 のこと。

 

戦況分析で市場構造を理解してそれを味方につける。代表的な5C分析とは、Comapany(自社)、Consumer(消費者)、Customer(中間顧客)、Competitor(競合)、Communy(ビジネス環境)の5つの理解

 

目的設定は不可能ではない実現性あるギリギリの高さを狙う。シンプルであることが重要で魅力的であれば理想的。

 

WHOとは、経営資源を投下する目標(ターゲット)である 消費者。おおきなくくりを「戦略ターゲット」、特に集中投 資するくくりを「コアターゲット」と呼ぶ。

ターゲットの設定は、目的に対して小さすぎないようにする。

 

「消費者インサイト」とは、消費者の深層心理に隠された 真実のこと。それを指摘することで消費者の認識や感情 を大きく動かし、購買意欲を揺き立てることができる。

WHATとは、ブランド・エクイティーの中で消費者がブラン ドを買う根源的な理由、ベネフィット(商品便益)のこと。

 

ポジショニングとは、消費者の頭の中でのブランドの相対 的な位置づけのこと。自社ブランドのエクイティーを動かす ことで相手を動かすことができるし、逆もありえる。

 

HOWとは、WHATをWHOに届ける仕掛けのこと。主に Product 、Price、Place、Promotionの4つがあり、4Pと呼ばれる。

 

WHO、WHAT、HOWがうまく揃えばビジネスは爆発する。

 

その前に、マーケターには必ずやっておくべきことがあります。自ブランドをめぐる「戦況分析」です。これは非常に重要です。後に解説しますが、鋭い戦況分析によってもたらされるビジネスにまつわる情報は、市場の理解、消費者の理解、競合の理解、経営資源の理解など、どれも決定的なものばかりです。戦況分析によってもたらされた情報資源を土台にして適切な目的を設定し、WHO(誰に?)を決定し、そのWHOに対してWHAT(ブランド価値のどの部分を訴求するのか?)を決定し、最後にHOW(どうやってWHOにWHATを届けるのか?)を決定していきます。OBJECTIVE、WHO、WHAT、HOW、それぞれが戦況分析によって得られた質の高い情報資源を必要とします。これがマーケティングフレームワークの全体像です。

 

最も私が重視しているのは、戦況分析を徹底的に行うことと、消費者理解に徹底的に自分の時間を投資することです。それができれば高確率でビジネスを成功させることができるのです。

 

戦略段階では極力「情緒」を排除することです。強い戦略オプションを必ず複数構築するための科学的な情報分析をおろそかにせず、理性と感情を区別して議論することもおろそかにせず、合理主義に根ざした冷徹な「選択」をおろそかにしないことです。

 

未来の子供達に豊かな日本を遺していくカギは「マーケティング」だと私は信じています。これからの日本にとって最も必要な合理性を埋めるものがマーケティングです。マーケティングは日本人に最も馴染みやすい「合理主義」だと私は考えています。なぜならば日本人のValue(価値観)にドンピシャだからです。マーケティングは消費者価値を向上させるための科学、つまり人を幸せにするために徹底された科学なのです。

 

多くの人々を幸せにするために必死に頭を使うマーケティングは、1人だけ勝つことに喜びを感じる人々よりも、むしろ日本人の感性に馴染んでいると私は思います。ずっと昔からお客様は神様」だと言っていた、誰かを幸せにするために力が湧いてくる日本人の価値観にはど真ん中で合致しています。 

 

長きに渡って本当の意味での自由競争からは縁遠かった日本。アメリカに比べたら、ほんの最近まで多くの要素で日本時市場の競争はユルかった、少なくとも自由主義経済と胸を晴れるようなものではなかったと私は考えています。

戦後の日本は、自由主義経済と言いつつも、政府や当局によるう規制と関与が大きい市場でした。自由競争を担保するために重要な3つの自由をちゃんと保証できている業界の方がむしろ少なく、戦後の歩みはむしろ統制経済に近かったと言うべきだと思います。

 

マーケティング発展途上国の日本では、マーケターの需要がこれからもどんどん高まるのは間違いないということです。今でもすぐに、多くの企業は優秀なマーケターが喉から手が出るほど欲しいのです。

 

マーケティングとは、売ると言うよりも、売れるようにする仕事

 

「商品を売る」のは営業の仕事、「商品を売れるようにする」のがマーケティングの仕事

 

Awareness    認知率

Distribution    店頭での配荷率

Display           店頭での山積率

Trial                購入率

Repeat            再購入率

Pricing            平均価格

Purchase Frequency    購入頻度

 

売上金額=売上個数×平均価格=消費者の数×認知率×配荷率×購入率×平均価格

 

まとめ 

めっちゃ面白いですね!日本一のマーケッターかもしれないと私個人的には思います。しかもこの本が面白いのは、マーケッターとしてのノウハウが書いているからだけでなく、森岡さん個人の感情も入っているので面白いんです。